2010/02/23
JOHNNY CASHの78回目の誕生日の数日前となる2/23に、ロスト・ハイウェイはCASHがプロデューサーのRICK RUBINと最後にレコーディングした『AMERICAN VI;AIN’T NO GRAVE』をリリースする。ファンが前世紀のもっとも偶像的だったミュージシャンのひとりの遺産を祝福する一方で、CASHの研究者や関係者は伝説のほとんど語られていない部分を解明しようとしている。彼らは1964年の事実上知られざるアルバム『BITTER TEARS』をリリースするようソニーに働きかけているのだ。これは、アメリカがネイティブ・アメリカンを制度的に差別していることを嘆くプロテスト・
アルバムである。
このキャンペーンを先導しているのは『A HEARTBEAT AND A GUITAR:JOHNNY CASH AND THE MAKING OF BITTER TEARS』の著者、ANTONINO D’AMBROSIOだ。彼はボーリング・グリーン・ステート・ユニバーシティ・サウンド・レコーディイングス・アーカイブを調べているときに『BITTER TEARS』を発見。CASHの熱心なファンだった彼にとっても初めて聞くアルバムだった。
「当時、CASHが市民権のレコードを作るのは容易なことだったが、作らなかった。彼はむしろ他のグループの苦しみに焦点を当てることを選んだ。だからこのアルバムは今なお今日的なんだよ」
アルバムが歴史に残っていないのは偶然ではない。コロンビアはプロジェクトを認めず、リリースにも距離を置き、ほとんどサポートもしなかった。ラジオでもほとんどかからず、CASHはBILLBOARDに抗議広告を出したほどだった。
目立たないアルバムにもかかわらず、CASHの息子のJOHN CASHは『BITTER TEARS』がお気に入りの1枚だという。「当時は誰もコンセプト・アルバムなんか作らなかったし、これは人道主義者であり負け犬の代弁者である父の役割をよく表している。重要な歴史的アルバムだから、ちゃんとリリースしてもらいたいね」
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